クラシック音楽の歴史とは?バロック時代から現代の流れや有名作曲家を解説

クラシック音楽の歴史とは?バロック時代から現代の流れや有名作曲家を解説

平原綾香さんの「Jupiter 」や ゴスペラーズの「Sky High」 、 倖田來未さんの「Alive」などクラシック音楽を基にした音楽やJ-POPが数多く作られています。

しかし、クラシック音楽だけを聴くとなるとハードルが高く感じてしまう人も多いのではないでしょうか。

クラシック音楽には、脳と感情に対してリラクゼーション効果があり、自律神経を整える作用があると学術的にも証明されています。

クラシック音楽にはリラクゼーション効果のある「1/fゆらぎ(エフぶんの1ゆらぎ)」が含まれている曲が多く、モーツァルトの曲は特にリラックス効果が高いと分析する専門家もいるほどです。

今回はそんなクラシック音楽の定義や歴史を中心に紹介します。

クラシック音楽とは?

現在では「古典」の意味合いが強いクラシックとは、

「西洋音楽の伝統に基づいて書かれた芸術音楽で、通常は確立された形式 (交響曲など) を使用して書かれた音楽」

と定義されています。

クラシック音楽は、17世紀初頭から始まったといわれ、そのルーツは15世紀の「ルネサンス音楽」にあるといわれています。

「ルネサンス音楽」は、合唱を中心にした声楽が栄えた時代で、この時代がクラシック音楽のルーツであり、その後に17世紀以降の「バロック」「古典派」「ロマン派」「近・現代音楽」に繋がっていくのです。

クラシック音楽の歴史

元々、西洋の音楽は教会で歌われていた「聖歌」がルーツとされていて、最初は楽器での伴奏もない状態でした。

当初は祈りの言葉を唱えるだけだったのが、いつしかメロディーが付きハーモニーが生まれ、楽器による伴奏もおこなわれるようになりました。

これが6世紀〜15世紀にかけての「中世音楽」の時代です。

その後、15世紀に「ルネサンス音楽」の時代になり、合唱中心の声楽が栄えるようになったのです。

これがクラシック音楽のルーツとされています。

その後、17世紀から「バロック」「古典派」「ロマン派」「近・現代音楽」とクラシック音楽の歴史が脈々と受け継がれていき、現在の形に発展。後は皆さんが知っているような形式でクラシック音楽は生き残っているのです。

流れとしては、

中世音楽 (1150年~1400年)

ルネサンス(1400年頃~1600年頃)

バロック (1600年~1750年)

古典派 (1750年~1830年)

初期ロマン派 (1830年~1860年)

後期ロマン派 (1860年~1920年)

近・現代音楽(1920年頃~現在)

となっています。

ここでは、17世紀の「バロック」から「近・現代音楽」までのクラシック音楽の歴史を紹介します。

バロック

現代のオーケストラやオペラ(序曲、協奏曲、前奏曲、アリアなど)として知られるものが形になったのがバロック時代です。

この時期は、ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラの使用も見られ、現代の音楽の礎ともなっています。

バロック音楽時代に生まれた楽器としては、弦をはじいて独特の音を出す初期の鍵盤楽器であるハープシコードがあります。

この時代には、長音階と短音階の使用が最も顕著になっていきました。

作曲家が合唱にあまり焦点を当てず、よりカラフルで表現力豊かな器楽作品を書き始めたのはこの頃です。

音楽は日常生活の一部になり始め、コンサートは屋外で行われ、ディナー パーティーでミュージシャンに演奏してもらうことが地位と富の表れでした。

17 世紀のバロック時代の作曲家たちは、クラシック作曲の未来への道を開きました。

バロック時代の著名な作曲家

バロック時代の作曲家には次のようなものがあります。

バッハ

ヘンデル

ヴィヴァルディ

古典派

バロック時代はクラシック音楽作品の音、表現、色彩が発達した時代であったのに対し、古典派時代は構造の明瞭さが発達した時代です。

この時代に、現代ソナタ形式として知られる形式が発達しました。

ソナタ形式に加えて、協奏曲と交響曲形式のさらなる発展も、洗練されたレベルにまで達しました。

この時期は、シューベルトのようなドイツの作曲家が多く活躍し、18世紀後半には、モーツァルトが登場し、数々の作品を世に出しています。

古典派時代の著名な作曲家

古典派時代の著名な作曲家には次のようなものがあります。

ハイドン

モーツァルト

ヨハン・クリスチャン・バッハ

初期ロマン派

古典派時代がピークに達し始めたとき、作曲家は以前よりもクラシック音楽の幅を広げていきました。

独自の表現形式やアプローチの探求が作曲家の目標となり、ロマン派の時代は名人の時代とも呼ばれます。

この時代、ハーモニーとリズミカルなバリエーションは拡大し続け、作曲家はこれまで以上に多くの表現を実現しました。

初期ロマン派時代の著名な作曲家

初期ロマン派時代の著名な作曲家には次のようなものがあります。

ベートーベン

シューベルト

後期ロマン派 

ブラームスなどの一部の作曲家を除いて、ロマン主義時代後期には、伝統的な形式にあまり焦点が当てられていないという特徴があります。

作曲家は、音楽の劇的な要素や感情的な要素に重点を置き、伝統的な形式にはあまり重点を置いていませんでした。

序曲(テーマ)の使用は、聴衆が進行中のストーリーに引き付けられたり思い出されたりするにつれて、より一般的になりました。

後期ロマン派時代の著名な作曲家

後期ロマン派の著名な作曲家には次のようなものがあります。

ブラームス

ワーグナー

近・現代音楽

20世紀に入ったこの時代は、ロマン派末期とも呼ばれています。

古典派の時代が進むにつれて、作曲家は伝統的なルールやガイドラインからどんどん離れていきます。

この頃になると、すでに300年以上の歴史を持つクラシック音楽における豊かな歴史と多くのリソースを利用できるため、古典的な作曲は実験と革新の場となっています。

作曲家は、ハーモニー、リズムなど表現で可能なことの概念を拡張し続けていきました。

ストラヴィンスキーなどの作曲家は、混合拍子を使用し、伝統的な調和の理想に挑戦し始め、ベラ・バルトークは、協奏曲やソナタなどの古典的な歌形式の中で、無調と 12 音調を取り入れました。

近・現代音楽時代の著名な作曲家

近・現代音楽の著名な作曲家には次のようなものがあります。

イーゴリ・ストラヴィンスキー

ベラ・バルトーク

まとめ

クラシック音楽が形成されるようになってから実に600年以上の時間が経ち、今でも熱心なリスナーに聴かれ続けるクラシック音楽。

現在でも、コンサートで演奏され、多くの人に感動を与え、心を揺さぶります。

そして、現在のポピュラーミュージックにも大きな影響を与えているクラシック音楽、まずはその壮大な歴史を噛みしめながら有名な楽曲から聴いてみることをおすすめします。

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