全年代のプレイリストを作成しようとすると、1990年代の音楽は外せません。
どんな音楽ジャンルにおいても1990年代は多彩な時代で、今聴いても新鮮に聞こえます。
1990年代はニルバーナのような新人アーティストが一気にブレイクしたかと思えば、マドンナのようなベテランもキャリア最大のヒットを飛ばしていました。
そんな90年代をポップソングだけにフォーカスして振り返ってみましょう。
目次
Baby One More Time / Britney Spears(1998年)
ブリトニー・スピアーズはルイジアナ出身で、11歳でディズニー・チャンネルの「ミッキーマウス・クラブ」のレギュラーになると人気が急上昇、16歳でソロデビュー。
「Baby One More Time」は同名アルバムからの先行シングルであり、彼女のデビューシングルです。
アメリカだけでなく、イギリス、カナダ、オーストラリア、フランス、ドイツ、オランダ、ベルギー、イタリアなど世界中のチャートで1位を記録した大ヒットソングです。
最初はアイドル的な売り出し方で、自由奔放な振る舞いやセクシーなファッションが大いに受けて世界中のティーンエイジャーのアイコン的存在になりましたね。日本でも「ブリちゃん」と呼ばれていました。
I Will Always Love You / Whitney Houston (1992年)
ケビン・コスナーとホイットニー・ヒューストンが共演したサスペンス映画「ボディガード」の主題歌。
ホイットニーはこれが映画初出演でしたが演技も評価され、映画はグラミー賞やアカデミー賞などの複数ノミネート、「I Will Always Love You」を収録した映画のサウンドトラックは4,200万枚も売れました。日本でも280万枚売れたというので当時のフィーバーぶりが分かるというもの。
ドリー・パートンのカバー曲でもある「 I Will Always Love You 」は、カントリーの名曲であり、ホイットニーはこの曲をパワフルに優しく歌い上げていました。
2012年にホイットニーはホテルの浴槽で突然死を遂げてしまいますが、彼女の死後この曲は再び全米ビルボードチャートを駆け上がりトップ3にランクインします。ファンから彼女への追悼の意であり、彼女の代表曲といえばやはり「I Will Always Love You 」だったのでしょう。
Wannabe / The Spice Girls
「Wannabe」は1990年代に最も人気のあった曲であり、スパイスガールズもとても人気のあったガールズグループでした。アップテンポのポップなダンスミュージックにラップが絡んだ楽曲で、女性の友情を歌った歌詞は、当時の女性リスナーの大きな共感を呼びました。
ラップの後のポップでキャッチーなサビとコーラスは、一度聴けば口ずさめる程分かりやすくて日本でも色々なところで掛かっていました。
このシングルだけで37ヵ国のチャートで1位を記録して、全世界で600万枚も売り上げたモンスター級のポップソングです。
2012年に開催されたロンドンオリンピックでは閉会式にて、すでに解散していてこの日のためだけに再結成したスパイスガールズが登場して「Wannabe」を歌唱しました。イギリスではそれくらい有名な曲なんですね。
メンバーの1人ポッシュ・スパイスは後にサッカー選手のデビッド・ベッカムと結婚したことでも有名です。
Black Or White / Michael Jackson (1991年)
年代を超えて人々に愛されるポップアイコンといえばマイケル・ジャクソンでしょう。
マイケルには80年代のイメージが強いですが、1990年代には「Dangerous」「HIStory: Past, Present and Future, Book I」といった2枚のアルバムを出してワールドツアーも精力的に開催していました。
「 Black Or White」はアルバム「Dangerous」からの先行シングル、日本でもTVCMとのタイアップでオリコンの洋楽チャートで4週連続1位を記録しています。
MVでは、「ホームアローン」で一躍有名になっていたマコーレー・カルキンやガンズ&ローゼスのギタリストであるスラッシュが出演していたことも話題になりました。
題名の通りに「黒人も白人も関係ない」と歌い、皮膚の色だけではなく、人種や文化の違う人間同士の交流をテーマに歌っています。
すでに1990年ともなるとマイケルは音楽シーンにおけるトップ中のトップでもあり、どんな曲であったとしてもマイケル・ジャクソンを表現できてしまう域にまで達してしまう凄味があります。
音楽的には素晴らしいものの、90年代のマイケルはゴシップやスキャンダラスな話題を中心に取り沙汰されてしまったのが残念でした。
90年代に関する記事について
I Want It That Way Backstreet Boys (1999年)
1993年に登場するや瞬く間に人気グループになったバックストリートボーイズ。現在まででCD総売り上げは1億4000万枚を超えており、男性アイドルグループとしては世界一の売上枚数を誇っています。
日本でも人気は高く、フジテレビ系列のドラマ「彼女たちの時代」では、劇中歌として
「I Want It That Way」が使用されていました。そのためバックストリートボーイズを知らなくても曲を聴けばコーラスが歌えてしまう人もいたとか。
当時のテレビドラマの影響力とそこに食い込めるバックストリートボーイズの人気の高さが伺えます。
Virtual Insanity / Jamiroquai (1996年)
イギリスのアシッドジャズやクラブミュージックを知らなくてもジャミロクワイの「Virtual Insanity」を知っている人は多いはず。
元々ジャズファンクやソウルファンクをベースとしたジャミロクワイは1993年にソニーからメジャーデビュー、世界的な知名度を得ていきます。
1996年に発表された「Virtual Insanity」はポップで洗練された曲で大いにヒットしましたが、それ以上に世の中に衝撃を与えたのはMVでしょう。
床が動いている部屋で歌うボーカルのジェイ・ケイに度肝を抜かれた人は多いはず。実はあれはスタッフが30人がかりで人力で動かしていたとか。
しかもインスピレーションを受けたのは日本の地方都市の地下通路だというので、日本人なら更に驚いてしまいますね。
1997年にはMDウォークマンのCM曲に、その後もカップヌードルや自動車のCMに起用されているのでアーティスト名を知らなくても聴いたことがある人は多いでしょう。
Livin’ La Vida Loca / Ricky Martin
リッキー・マーティンはプエルトリコ出身のシンガー、元々は同じくプエルトリコのアイドルグループ「メヌード」のメンバー。
1989年にソロ活動を始め、1990年代にはヨーロッパを中心に人気となっていったリッキー。1999年にリリースされた「Livin’ La Vida Loca」は陽気なラテンポップのお手本のようなダンスナンバーで世界中で大ヒットしました。
「Livin’ La Vida Loca」はポルトガル語で「Livin’ the Crazy Life/クレイジーな人生を送ること」を意味しています。
クレイジーといわれると日本人としては少し驚きますが、愛ある自由な人生を送りましょうといったニュアンスですね。
日本では郷ひろみさんが「GOLDFINGER ’99」といったタイトルでカバーしたことでもさらに有名になりました。日本語詞のサビが「アーチチ、アチ」だったことにも衝撃を受けました。
Barbie Girl / Aqua
アクアはデンマーク出身のポップダンスグループ。そんなアクアの代表曲であり、最大のヒットナンバーは「Barbie Girl」です。メンバーがバービー人形を展示会で見たことをきっかけに曲が作られました。
1997年に「Barbie Girl」が発表されると、ベルギー、フランス、ドイツ、アイルランド、イタリア、オランダ、ノルウェー、スコットランド、スウェーデン、スイスといったヨーロッパのチャートで上位にランクイン。
イギリスでは4週連続チャート1位を記録しており、現在までに累計で800万枚を売り上げています。
世界的に大ヒットしたものの、バービー人形を販売しているアメリカのマテル社からは「Barbie Girl」は商標と著作権の侵害、名誉棄損としてアクアの所属するMCAレコードが訴えられてしまいます。
最終的には商標も著作権も侵害しておらず名誉棄損の訴えも棄却されることとなり、2009 年には歌詞を変更したバージョンの「Barbie Girl」がバービー人形のプロモーションに使われることとなりました。
まとめ
1990年代を代表するアーティストにはマライア・キャリー、ジャネット・ジャクソン、ボーイズIIメン、ホイットニー・ヒューストン、TLCなどまだまだヒットチャートを席巻したアーティストがたくさんいて、ポップスだけでも掘ってみると沢山のヒット曲が出てきます。
90年代のポップソングに興味がある方は、この記事を参考にしてさらに深みにハマってみてください。
最近では、「ジデン」というアーティストが90年代テイストの楽曲を制作しています。90年代音楽の参考にどうぞ