【人気作品】90年代アニメ名作おすすめ作品10選

【人気作品】90年代アニメ名作おすすめ作品10選

1990年代のテレビアニメは現在のアニメ界でも使われている手法やスタイルがスタートした時代でした。

例えば、アニメの放送時間は、それまでは平日の夕方や日曜日の午前中が主流でしたが深夜に放送されるようになったり、複数企業が制作費を出し合う政策委員会方式でのアニメ制作が採用されたのも1990年代からでした。

今回はそんな1990年代に放送されていた人気アニメ、おすすめ作品をご紹介します。

COWBOY BEBOP(カウボーイビバップ)( 1998年10月23日~1999年4月23日)

「カウボーイビバップ」は2071年の宇宙を舞台に、カウボーイと呼ばれる賞金稼ぎをする元マフィアのスパイク、元警官のジェット、記憶喪失の美女・フェイ、天才少年ハッカーのエドワード、ウェルシュ・コーギーのアインといった魅力的な仲間によるスペースオペラ。

「ルパン三世」やドラマの「探偵物語」に通じる作風で、90年代におけるスタイリッシュアニメの最高峰といいたくなるセンスの良さ。

シリアスになりすぎずコミカルな要素とのバランスの良いストーリー、また、一話毎に菅野よう子さんによって用意されている楽曲のジャンルがジャズ、ロック、テクノと異なり、音楽が作品の雰囲気を作っていたりと大人も見ごたえがあったアニメ作品でした。

賞金稼ぎを軸にしたストーリーはアダルトな雰囲気があったため、放送していたテレビ東京からの規制やカットもありました。

当時は「ポケットモンスター」を見ていた視聴者がストロボやフラッシュで緊急搬送された「ポケモンショック」や、未成年による凶悪犯罪が起きていたための自主規制でした。

「カウボーイビバップ」側は最終話で総集編の「よせあつめブルース」で登場キャラクターの独白というスタイルでこの自主規制に抗議する回を放送したこともファンの間では話題になりました。

TRIGUN(トライガン)(1998年4月1日~9月30日)

「カウボーイビバップ」が90年代スペースオペラの名作としたら、「トライガン」は宇宙西部劇の名作といえるでしょう。

クラシカルな西部劇をベースにしながら、SF作品としての世界観とガンアクションのバランスが良いアニメ作品でした。

原作は漫画で、元は高額の賞金首だったが、歴史上初の極地災害指定を受けた「人間台風(ヒューマノイド・タイフーン)」ヴァッシュ・ザ・スタンピードが、賞金稼ぎと戦いながら、自分の過去についての手がかりを探すストーリー。

作品名の「トライガン」は、主人公のヴァッシュが3丁の銃を携行していることからつけられています。

骨太なガンアクションでありながら、人気があるのは巨大なパワーを持つヴァッシュは筋金入りの平和主義者で女性や子供に優しくフレンドリーで、ギャップがあるからでしょう。

素晴らしい脚本と充実したキャラクターに、迫力のあるアクションシーン。悪役キャラも一本調子ではなく複雑な背景があったり、哲学に関連するアイデアやモチーフが組み込まれていたりと魅力的な作品です。

テレビ東京の水曜深夜に放送されていて、深夜アニメの先駆者的存在でもあります。

彼氏彼女の事情(1998年10月2日~1999年3月26日)

原作は同名コミックで、庵野秀明監督が「新世紀エヴァンゲリオン」の次に手がけたこともあって話題のあったアニメ作品です。

優等生の仮面を被っている宮沢雪野と有馬総一郎の2人を描いた青春学園ラブコメ。

映像や音楽にエヴァっぽさがあり、他作品のオマージュやリスペクトする描写が随所にちりばめられていて庵野監督らしい演出が心地良かったのですが、後半(第16話 – 第26話)は監督を交代し庵野監督は裏方へ。

セリフの掛け合いやテンポの良さ、キャラクターの心理描写に見ごたえのあるアニメでした。

少女革命ウテナ(1997年4月2日~1997年12月24日)

王子様になりたいと願うヒロイン天上ウテナが、入学した鳳学園で「薔薇の花嫁」をかけて戦い続ける生徒会役員(デュエリスト)たちとの決闘に巻き込まれていくストーリーを、宝塚や前衛芸術的なアバンギャルドな演出で放送していたアニメが「少女革命ウテナ」です。

世界観も独特で、主題歌や挿入歌、劇中に使用されている音楽もクオリティが高く、今でも熱心なファンに愛されている作品です。

台詞まわしも独特で名言も多く、ハマる人はとてもハマる作品です。

機動戦艦ナデシコ(1996年10月1日~1997年3月25日)

1990年代は宇宙を舞台にした作品が多数生まれましたが、「機動戦艦ナデシコ」もその一つです。

22世紀、突如として謎の兵器群木星蜥蜴(もくせいとかげ)に制圧された火星に残る人々を救うために、実験戦艦 ND-001 ナデシコに乗り込んだ一癖も二癖もあるクルーたちを中心に描かれたSFアニメ。

「機動戦艦ナデシコ」というネーミングからも分かる通り「宇宙戦艦ヤマト」と「機動戦士ガンダム」を連想させるSFロボットアニメでロボットや宇宙船に対する細部へのこだわりが強いのも魅力でした。

テレビシリーズは全26話で古代火星文明の謎などは改名されないままに最終回を迎えましたが、その後の劇場版やゲームでストーリーは引き継がれていきました。

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新世紀エヴァンゲリオン(1995年10月4日~1996年3月27日)

1990年代どころか日本のアニメを代表するほどの作品になったのが「新世紀エヴァンゲリオン」

庵野秀明監督の名を世間一般に知らしめ、その人気はアニメファンだけにとどまらず社会現象化、1990年代後半の社会の雰囲気にもぴったりとマッチしていました。

詳細に作り上げられたキャラクターと心理描写、臨場感溢れるエヴァと使徒との戦闘シーン、哲学的で謎を残したストーリーは中毒性が高く、当時はハマる人が続出しました。

普段アニメを見ない層や社会学者までエヴァの虜になっていったのを今でも思い出します。

テレビシリーズで解明されなかった内容は、その後の劇場版でも長らく不明なままで未完のままシリーズは終わるかと思われましたが、2021年3月に公開された「シン・エヴァンゲリオン劇場版」をもって約25年続いたエヴァンゲリオンシリーズは完結しました。

それまでのアニメで取り扱われることのなかったうつ病、精神疾患、育児放棄などを扱っているのも時代性を感じますね。

スレイヤーズ(1995年4月7日~1995年9月29日)

今では珍しくないですが、当時はライトノベル原作のアニメは珍しかったように思います。

何といっても主人公の天才魔道士リナ=インバースのバイタリティー溢れる行動力は魅力的で、「竜破斬(ドラグ・スレイブ)」は爽快感たっぷりでした。

普段はリナとガウリイのやり取りがコミカルでテンポがいいのと、バトルシーンでのシリアスさにギャップがあってたのしめました。

「竜破斬(ドラグ・スレイブ)」の呪文を全部覚えた人も多いはず。

テレビアニメシリーズは1995年から2009年にかけて5作品が作られ、劇場版も5作、OVAとラジオドラマも発売されておりメディアミックス戦略も上手かった人気作品です。

魔法騎士レイアース(1994年10月17日~1995年11月27日)

1990年代といえばCLAMP作品の人気の高さが挙げられます。

「カードキャプターさくら」「XXXHOLiC」などで知られるマンガ制作集団・CLAMP先生の原作を、平野俊貴監督がアニメ化した「魔法騎士レイアース」は異世界、剣と魔法の世界、巨大ロボットといった現在のアニメでも主流のテーマを扱って人気でした。

ファンタジー世界を舞台にしながらもありがちなストーリーでは終わらず、CLAMP先生の特徴である綺麗で可愛らしいキャラクターが活躍する作品でした。

最初の主題歌でもある田村直美さんの「ゆずれない願い」はシングルカットされるとミリオンヒットを記録し、田村さんは1995年の紅白歌合戦にもこの曲で出場しました。

美少女戦士セーラームーン(1992年3月7日~1993年2月27日)

1990年代に子供時代を過ごした女の子はみんな憧れたのではないでしょうか。

主人公の月野うさぎの金髪のツインテールに、「月に代わってお仕置きよ」の決め台詞はそれまでの魔法少女アニメの系譜であり愛や友情をテーマにしたストーリーですが、新時代を感じさせる要素に溢れていました。

当時は女の子だけでなく男の子にも人気が高く、関連したおもちゃも沢山販売されていましたね。

今では日本だけでなく世界中にセーラームーンのファンが存在しています。海外に魔法少女という概念を与えたのもセーラームーンからではないでしょうか。

普段、アニメを見ていない人でも知っているくらい有名ですよね。アニメの枠を超え1990年代以降のポップカルチャーにも多大な影響を与えた作品です。

ふしぎの海のナディア(1990年4月13日~1991年4月12日)

ストーリーのベースは宮崎駿監督が持っていた「未来少年コナン」の続編、海底世界一周といった構想でしたが、宮崎監督はこれを「天空の城ラピュタ」で実現。

NHKと東宝がその残った企画をガイナックスに持ち込んで映像化したのが「ふしぎの海のナディア」です。

総監督は庵野秀明、キャラクターデザインを貞本義行で、作中では、旧約聖書や神話、アトランティスなどの伝説、過去の歴史やSF、マンガ、特撮・映画、アニメのパロディやオマージュがちりばめられおり、ガイナックスらしい作風にしあがっています。

アニメ放映時は湾岸戦争が勃発した時期で、臨時ニュースでアニメ放送が休止したこともありました。

まとめ

1990年代のおすすめアニメ10作品を紹介しました。1990年代は様々な名作が誕生した時代で、今回紹介しきれなかったアニメ作品はまだまだ沢山あります。

今ではAmazonプライム、NETFELIXやアニメの専門チャンネルもあり、過去の作品も見やすくなっています。ぜひ1990年代の名作アニメを見てみて下さい。

90年代アニメーション作品について紹介してきました。映像作品だけではなくアニメソングなどの楽曲もとても人気です。

最近では「ジデン」という方が90年代テイストの楽曲を制作して知名度を上げてきています。参考までに聴いてみるのもいいかもしれません。