レゲエとはどんな音楽?レゲエの成り立ちや影響を受けた音楽ジャンルを紹介します!

レゲエとはどんな音楽?レゲエの成り立ちや影響を受けた音楽ジャンルを紹介します!

みなさんはレゲエといえばどんなイメージを持っていますか?

レゲエは、ゆったりとしたテンポで穏やかでノリの良いリズムが特徴で、夏によく聞かれる音楽といったイメージが強いかと思います。

しかし、古くから日本でもレゲエの人気は高く様々な場所で親しまれている音楽ジャンルです。

最近でも、2019年に人気音楽番組「フリースタイルダンジョン」でヒップホップvsレゲエが放送されたり、フリースタイルバトルのイベントにレゲエのDeejayが参戦するなど注目を集めています。

今回は、そんなレゲエの歴史や成り立ち、音楽的な特徴を解説していきます。

レゲエとは?

レゲエは、1960年代後半にアフリカ系ジャマイカ人によって開発された音楽ジャンルです。

レゲエは、メント(ジャマイカのフォーク ジャンル)、スカ、ロックステディ、カリプソ、アメリカのソウル ミュージック、R&Bなど、さまざまなジャンルの音楽を取り入れています。

思わず身体を揺らしてしまうパーカッション、スキップするベース ライン、安定したアップストロークのリズム ギター (「スカンク ビート」と呼ばれる) で知られており、ダンス ミュージックのジャンルとして知られてきました。

また、レゲエは1930年代のジャマイカにルーツを持つ「ラスタファリアン」の宗教や社会運動と密接に結びついています。

ジャマイカの労働者階級と農民を中心にして発生した宗教的思想運動をラスタファリアニズム、ラスタファリア運動と呼び、この思想を実践する人たちを「ラスタファリアン」と呼びます。

今日まで、多くのレゲエミュージシャンはラスタファリア主義を実践しています。

レゲエアーティストは、ラスタファリの精神的なテーマや社会正義について歌うことが多く、レゲエの社会意識を包摂した歌詞は、ヒップホップなどの他の音楽スタイルにも影響を与えています。

レゲエ音楽の歴史

レゲエは、1960年代にジャマイカで生まれたポピュラー音楽のジャンルで、ボブ マーリー、ピーター・トッシュ、ジミー・クリフなどのアーティストによって有名になりました。

スカなどのジャマイカの伝統的な音楽スタイルから生まれ、1930年代にジャマイカに根付いた宗教運動であるラスタファリアニズムと深く結びついていました。

それ以来、レゲエは、ジャマイカ人が自分たちの歴史、文化、そして多くのジャマイカ人を奴隷にし疎外していた政治体制における闘争について世界に伝える音楽の代弁者となってきた歴史があります。

今日に至るまで、多くのレゲエ音楽には、ジャマイカや世界中の政治的および社会経済的問題に触れる叙情的な内容が含まれています。レゲエ音楽の起源はジャマイカでしたが、すぐにムーブメントは世界中に広まりました。

1960年代に生まれた音楽

レゲエという呼び名は、ジャマイカの3人組バンド、トゥーツ・アンド・ザ・メイタルズによる 1968年のシングル「Do the Reggay」にちなんで名付けられました。

同年、ラリー・マーシャルの「Nanny Goat」、デズモンド・デッカーの「ISRAELITES」、リー・”スクラッチ”・ペリーの「 People Funny Boy」などの曲がキングストンで人気を博し、ジャマイカのポピュラー音楽の重要な形としてレゲエの確立に貢献したとされています。

ボブ・マーリーの出現

レゲエの歴史上、おそらく最も有名なレゲエ バンドとされるのはボブ マーリー & ザ ウェイラーズでしょう。

ジャマイカでレゲエミュージックが流行りだすと、シンガーソングライターのマーリー、ギタリストのピーター・トッシュ、パーカッショニストのバニー・ウェイラー、ベースギター奏者のアストン・バレットがこのジャンルに興味を持ち、アルバム「Burnin’」 (1973) や「Exodus」 (1977) などの一連のヒットを生み出しました。

世界的な人気

元々はウェイラーズ名義での活動でしたが、1974年にウェイラーとトッシュが脱退した後に「ボブ マーリー & ザ ウェイラーズ」とバンド名が改められています。

1974年にエリック・クラプトンがボブ・マーリーの「I Shot The Sheriff 」をカバーしたことでバンドの人気は確定的となり、レゲエ自体も世界的な知名度を得ます。

レゲエの世界的なヒットと共に、レゲエバンドはジャマイカ以外の国で徐々に名声を得るようになっていきます。

その後の音楽への影響

レゲエからは、多くの派生した音楽があります。

その中でも、代表的なものとして、ダンスホールレゲエ、ラヴァーズロック、ダブ、ジャングル、グライム、UKレゲエなどが挙げられます。

レゲエから派生した代表的なジャンル

ダンスホールレゲエ

 ダンスホールレゲエは、レゲエの一種であり、1980年代にジャマイカで発展しました。ダンスホールレゲエは、ラップやトークオーバーを特徴とし、高いビートと、大きなサウンドシステムを使用したパーティー音楽として人気があります。

ラヴァーズロック

ラヴァーズロックは、レゲエの音楽から派生したもので、愛する人を歌ったバラード曲が特徴的です。

ダブ

ダブは、レゲエの音楽から派生したもので、音楽的には、重低音のベースラインや、リフレインされる音やエフェクトなどが特徴的。また、ダブは、通常、DJが音楽を重ね合わせるといった形で、ライブで演奏することが多い。

ジャングル

ジャングルは、レゲエとハウスの音楽から派生したもので、140〜180bpmの高速なビートが特徴的です。また、音楽的には、サンプリングや合成音などが用いられることが多く、エレクトロニックな音楽として人気があります。

グライム

グライムは、レゲエとヒップホップから派生した音楽ジャンルを総称した呼び名です。

音楽的には、ハウス系の楽曲にレゲエのようなスキップするリズムや、ヒップホップのような重低音のベースラインを使用するのが特徴で、2000年初期にロンドンで流行しました。

レゲエに影響を与えた主な音楽スタイルは3つあります。

レゲエは様々な音楽の影響を受けて成り立っています。レゲエの発展に大きく影響を与えた音楽スタイルには次の3つがあります。

メント(Mento)

ジャマイカのフォークミュージックの一種で、1950年代に流行したスタイルです。カリプソのように、軽快な歌詞をギターやバンジョーのオフビートコードにのせて歌うのが特徴。

スカ(Ska)

1950年代後半に登場した、オフビートのコードを使ったアップテンポで、歌詞は深刻な社会問題をテーマにしたものが多い。

メントのフォーク的な要素に、リズム&ブルースのエレクトリック・ギターやホーン・セクションがミックスされています。

ロックステディ(rocksteady)

スカに続く1960年代中頃のスローなジャマイカの音楽スタイル。リフと呼ばれるギターによる短いメロディーの繰り返しが特徴的で、オフビートのコードが強調されたものが多い。

レゲエの特徴

レゲエは、ソウルミュージックの強烈さ、スカの軽いタッチ、メントのスピリチュアルな部分をを組み合わせた音楽といえます。

レゲエの演奏には、パーカッション、ベースライン、リズムギターが主に使用されていて、それぞれのリズミカルなパターンが有名です。

主要なレゲエのリズムには次の3つがあります。

ワンドロップ(One Drop)

ワンドロップビートは、1拍目にはアクセントがなく、3拍目にスネアドラムのリムショットとバスドラムで強調されるビート。

ジャマイカのミュージシャンであるカールトン・バレットが開発したとされるこのリズムは、レゲエといえばこれ!一番特徴的なビートとして有名です。

代表的な楽曲には、その名の由来となったボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズの「ワン・ドロップ (One Drop)」があります。

ステッパーズ(Steppers)

ステッパーズもレゲエ的な特徴のあるリズムパターンです。

バスドラムを4つ打ちして、ハイハットの特定のタイミングに合わせてポリリズミックに打つことでレゲエらしいパターンになっています。

ポリリズムとは直訳すれば「複数のリズム」のことで、アフリカやインド、ジャワなどの民族音楽にもよく見られます。

代表的な楽曲には、ボブ・マーリーの曲「Exodus(エクソダス)」やバーニングスピアーの「Red, Gold, and Green」があります。

ロッカーズ(Rockers/ミリタント・ビート)

ロッカーズ・ビートも小説ごとに4つの4分音符を強調する特徴があります。

スネアドラムやリムショットの音をマシンガンの発射音に見立ててミリタント・ビートとも呼ばれ、不規則敵に連続させたビートが特徴です。

代表的な楽曲には、マイティ・ダイアモンズの「 I Need A Roof」などが挙げられます。

まとめ

今回はレゲエミュージックについて紹介しました。

音楽には生まれた国の文化的な側面や国民性が大きく反映されています。

特にブラックミュージックには、黒人が辿ってきた歴史が音楽に大きな影響を与えています。

レゲエも同様に、ジャマイカで生まれ、ジャマイカの歴史やラスタファリアンの宗教や社会運動が密接に関わっています。

音楽としてのレゲエに興味を持ったら、次はジャマイカの歴史にも興味を持つとよりレゲエが身近に感じられるかもしれませんよ。

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