1990年代は日本の音楽シーンにおいてJ-POPの台頭や野外フェスの出現など大きな転換期でした。
日本のロックシーンにおいても海外の影響を受けながらも日本独自のテイストを併せ持ったミュージシャンやグループが現れたことで、後に邦ロックと呼ばれるジャンルの礎を築きました。
今回は、日本のロックシーンで人気のある1990年代にリリースされたアルバムを紹介します。
今でも多くのロックファンに愛されている名盤なので、ぜひ聴いてみてください。
目次
- 1990年代の邦楽ロック名盤10選
- HAPPY BIVOUAC/the pillows(1999)
- SCHOOL GIRL DISTORTIONAL ADDICT/ナンバーガール(1999年)
- 無罪モラトリアム / 椎名 林檎(1998年)
- BANG! / BLANKEY JET CITY(1992)
- Jealousy/X (1991年)
- First Love / 宇多田 ヒカル(1999年)
- BUST WASTE HIP/ザ・ブルー ハーツ(1990年)
- FANTASMA / Cornelius(1997)
- 空中キャンプ / フィッシュマンズ(1996)
- kocorono / bloodthirsty butchers(1996年)
- まとめ
1990年代の邦楽ロック名盤10選
1990年代にはテレビの音楽番組に出演することが内容なバンドやミュージシャンも名盤を発表。
令和の現在においても新旧のロックファンに愛されているアルバムや楽曲がたくさんあります。
今回はそんな名盤の中から選りすぐりの10枚を紹介します。
HAPPY BIVOUAC/the pillows(1999)
The Pillowsは、日本のオルタナティブロックバンドです。
彼らは、当時で10枚以上のアルバムをリリースしているベテランバンドです。
「Ride on Shooting Star」は、オリジナルアニメ「FLCL」のエンディングテーマとして起用されたことで新しいファン層にもリーチ。
「FLCL」では他にもThe Pillowsの楽曲が劇中で使用されているのでファンには溜まりません。
初期のThe Pillowsのサウンドは、少しラウドでポップなオルタナティブロックでしたが、「FLCL」以降は徐々にポップなサウンドへと進化していきました。
少年ジャンプで連載されていた「SKET DANCE」のエピソード「カイメイ・ロック・フェスティバル」の終盤には、登場人物がThe Pillowsの「Funny Bunny」を演奏するシーンがあり、邦ロック好きな層からは広く愛されているバンドです。
SCHOOL GIRL DISTORTIONAL ADDICT/ナンバーガール(1999年)
ナンバーガールは1998年にシーンに登場し、アメリカのパンク/オルタナティヴシーンをモロに反映した楽曲とフロントマンの向井秀徳が書く独特の歌詞が相俟って一躍人気バンドへと躍り出ました。
1998年といえば、渋谷系に続く日本のオルタナティブロック ムーブメントのプロローグでした。くるり、SUPERCAR、WINO、中村和義、七尾旅人などもシーンで活躍した時代。
「SCHOOL GIRL DISTORTIONAL ADDICT」はナンバーガールにとってのメジャーファーストアルバムで、後に邦楽ロックシーンで活躍するArt-SchoolやAsian Kung-Fu Generationなど日本のインディーシーンで活躍するアーティストに大きな影響を与えました。
バンドは、2002年に解散した後はメンバーそれぞれの新しい活動をおこなっていましたが、急遽2019年に再結成。そして2022年の12月に再び解散しています。
無罪モラトリアム / 椎名 林檎(1998年)
椎名林檎は日本のポップス/ロックシーンの中でも突然現れたかのような新しいタイプのミュージシャンでした。
当時の誰にも真似できないアーティストとしてメディアでも取り上げられました。
クラシックからジャズ、ソウル、ロックまで、歌謡曲などありとあらゆる音楽からの影響を受けた椎名林檎の独特のセンスは当時の音楽シーンでもとてもユニークで、セルフプロデュースのスタイルは後の大森靖子などのミュージシャンにも影響を与えています。
彼女のユニークなスタイルは、同郷である博多のロックバンドやナンバーガールによって形作られともいわれています。
椎名林檎の代表的なアルバム「無罪モラトリアム」は、名曲「丸の内サディスティック」や「歌舞伎町の女王」を収録し、170万部を超えるセールスを記録しています。
BANG! / BLANKEY JET CITY(1992)
BLANKEY JET CITYのセカンドアルバム「BANG! 」は、スタイリッシュでクリアなサウンドへと進化。
プロデューサーには土屋昌己を迎え、ポップでありながらもシンプルな構成を追求したことがアルバムの価値を高めています。
アルバムには浅井健一の苦悩する歌声が特に際立つ楽曲が多く収録されていて「冬のセーター」や「ディズニーランドへ」などの曲は、聴くものを圧倒するほど強烈です。理屈抜きにかっこいい!と言える、見事なアルバムです。
Jealousy/X (1991年)
X JAPAN(当時はX名義)は日本でのビジュアル系のパイオニアであり、活動初期はヘヴィメタルやハードコアパンクに通ずるアグレッシブなサウンドを展開していました。
1991年にリリースされた3枚目のスタジオアルバム「Jealousy」はサウンド的にはターニングポイントにあたるアルバムで、よりプログレッシブで壮大なサウンドに移行しました。
「Say Anything」などはその傾向が顕著です。「Jealousy」はバンドにとって初めてオリコンチャートのトップになった記念的な作品ですが、ライブにおいては「Jealousy」よりも前作「BLUE BLOOD」の収録曲の方が多く演奏されています。
アルバムジャケットが、キリストのように半裸で吊るされているドラマーのYOSHIKIなのもまさにVisualshock!
First Love / 宇多田 ヒカル(1999年)
1998年に15歳でJ-POPシーンに登場した宇多田ヒカルは当時の音楽シーンに衝撃を与えました。
収録曲は、彼女が14歳の終わりから15歳の終わりまでの約1年間で制作・録音されたという事実が凄さを物語っています。
発売初動で202.7万を売上げ、発売から1か月後には累計500万枚を突破。
国内での累積売上は765万枚、世界を含めると1,000万枚近く売れているモンスターアルバムです。
90年代のベストセラーの一つだけでなく、史上最も売れた日本のアルバムの一つでもあります。
ニューヨークで育ち、スチャダラパーともコラボするような渋谷系の感覚を持ちあわせ、母親が演歌歌手の藤恵子という音楽サラブレッドの宇多田ヒカルはその後も次々と大ヒットするアルバムをリリースしますが2010年に活動を一時休止。
その後、2014年に結婚してロンドンに引っ越したあと2015年に再び歌手活動を再開しました。
BUST WASTE HIP/ザ・ブルー ハーツ(1990年)
ザ・ブルーハーツの4枚目のアルバムは、彼らの音楽への熱意を感じさせながらも、苦しみや葛藤が隠されている作品です。
「TRAIN-TRAIN」の大ヒットもあり、いつしかブルーハーツには若い世代の代弁者のイメージやレッテルが貼られてしまいます。
そんな状況に陥ったことでギターのマーシーは「ブルーハーツの予定調和を打開しようとしていた」と語り、抽象的な歌詞や意味を無視したような曲が収録されているのも特徴です。
もう一人の作曲者である甲本ヒロトの楽曲は「情熱の薔薇」「首吊り台から」などブルーハーツらしい歌詞の楽曲で、結果アルバムはバランスのとれた名盤となりました。
バンド初のオリコンチャート1位を獲得し、音楽的にも広がりを見せた一枚です。
FANTASMA / Cornelius(1997)
90年代の邦楽シーンでは、渋谷系の活躍も忘れられません。渋谷系のサウンドは、日本のポップスタイルの中でも多様性に富んでいました。
ピチカート・ファイブやファンタスティック・プラスチック・マシン、カヒミ・カリィやハイポジ、峯川貴子を輩出し移行の日本の音楽シーンにおいても大きく貢献したジャンルといえます。
渋谷系の中で最も有名なアーティストである小山田圭吾は、フリッパーズ ギターのメンバーであり、1人ユニットのコーネリアスとしても活躍したアーティストでした。
彼の作品には、マッドチェスターサウンドとも呼ばれるダンサンブルなビートやカラフルなサンプリングを使用した質感のあるギターが特徴的でした。
空中キャンプ / フィッシュマンズ(1996)
フィッシュマンズの最高峰と呼ばれる5枚目のスタジオアルバム「空中キャンプ」は、ダブ、エレクトロニカ、ロック、ファンク、ヒップホップの要素を取り入れたサウンドに仕上がっています。
前作「ORANGE」ではメロディを強めた歌モノサウンドを確立し、今作でもメロディの強い作品になるかと思いきや、ゆったりとしたトリップ感とやさしさに満ちた名盤に仕上がっています。
いわゆる「世田谷三部作」の1作目であり、チャートでは初登場88位を記録しました。
このアルバムの成功からDJやクラブミュージック界隈でも人気を高めた一枚です。
また、フィッシュマンズは、サカナクションなどの多くのアーティストに影響を与えています。
kocorono / bloodthirsty butchers(1996年)
bloodthirsty butchersのアルバム「kocorono」は、日本のロックシーンで高く評価されている名盤です。
「kocorono」は、bloodthirsty butchersが1999年にリリースしたアルバムで、バンドが得意とするエモーショナルで荘厳なサウンドが展開されています。
荒々しいがゆえに優しいギターリフと、今は亡きメンバー吉村 秀樹の歌声がUSのインディーロックやエモを昇華したbloodthirsty butchersのサウンドを作っています。
クリーントーンとファズで歪んだノイジーなサウンドを使い分け、荒々しくも浮遊感のあるバンドサウンドは唯一無二。
アルバム発売から16年以上経ち、ボーカル&ギターの吉村さんは逝去しましたが、発売当時から「kocorono」の輝きが消えることはありません。
まとめ
日本のロックシーンを代表する名盤として、10枚のアルバムを紹介しました。
もちろん名盤と呼ばれるアルバムは 1990年代にリリースされた作品だけでも無数にあります。
現在はYouTubeやSpotifyなどであらゆる時代のロックが楽しめる時代です。
ぜひ自分にとっての名盤を探してみてくださいね。