1990年代はトレンディドラマが大流行。ドラマの黄金時代とも呼ばれ、出演していた俳優さんや芸能人の衣装やロケ地も人気になるなど多大な影響力を持っていました。
髪型も同様で、人気ドラマの主演女優と同じ髪型にする人も続出しました。
90年代の髪型の特徴は、爽やかなショートヘア、個性的なツイストパーマやウェービーヘア、軽やかなシャギー、元祖不思議系の篠原ともえさんに影響を受けたオンザ眉毛など個性的な髪型がたくさん流行ったこと。
現在の髪型にも90年代的なテイストは取り入れられています。今回は1990年代に流行したヘアースタイルを振り返ってみましょう。
メンズ
1990年代はドラマの影響から人気の俳優のヘアスタイルを真似る人が多数いました。学生時代に木村拓哉さんや吉田栄作さんの髪型を真似た経験はアラフォー以上なら一回はあるのではないでしょうか。
ロン毛
（出典：ミドルエッジ）
昭和の時代にも男性のロングヘアが流行った時期はありましたが、それはヒッピーブームや学生運動、フォークソングなど音楽やカルチャーから影響を受けたものでした。
昭和のロングヘアは当時の若者にも影響を与えましたが、どちらかといえばワイルドな印象を感じさせるものでした。
90年代の男性によるロングヘアは「ロン毛」と呼ばれ、昭和のロングヘアとは違って清潔感やサラサラな髪質であることが求められていました。
90年代、そして平成の初期に流行したロングヘアはトレンディドラマに出演していた木村拓哉さんや江口洋介さんに端を発したもの。特に木村拓哉さんは日焼けした肌にロングヘアでサーファーファッションも流行らせました。
90年代当時は木村さんと同じ様な髪型とファッションを真似する若者で町中が溢れていましたね。
ツーブロック
（出典：ミドルエッジ）
ロン毛が木村拓哉さんの影響で流行ったのに対し、頭のサイドと襟足を刈り込んだツーブロックを流行らせたのは吉田栄作さん。
吉田栄作さんのツーブロックスタイルはトップはセンター分けのサラサラヘアが特徴的でした。髪型だけでなく吉田さんの定番スタイルだった白のTシャツにブルーのデニムのスタイルも流行していました。
ツーブロックの起源は80年代に流行したテクノカットといわれています。もみあげを耳の上のライン上で鋭角に切り揃え、生え際は短く刈り上げるテクノカットはYMO（イエローマジックオーケストラ）の影響で大流行しました。
俳優の小栗旬さん、伊勢谷友介さん、オダギリジョーさんがツーブロックにしていたこともあり、2011年ごろには再流行しました。
ツーブロック、テクノカット共に人気で、現在もリバイバルブームの影響もあって若手の俳優やモデルが取り入れています。
ツイストパーマ
（出典：ミドルエッジ）
90年代のファッションやトレンドは、海外の音楽やファッションが輸入される形で流行しました。これはインターネットが徐々に普及してきたこともあり、海外の文化にアクセスしやすくなったからとされています。
HIPHOPやダンスなどのブラックカルチャーの流行と共に、黒人ミュージシャンやダンサーがしていたパーマやコーンロウを真似る人が増えました。
毛束をねじるようにパーマをかけるツイストパーマは無造作でワイルドなイメージで女性受けも良くて大流行しました。
90年代に関する記事について
レディース
メンズと同じように90年代の女性のヘアスタイルはドラマや芸能人の影響を大きく受けています。
さらに髪型の種類も豊富で、90年代は個性的でキュートなヘアスタイルが生まれた年でもあります。現在の髪型にも取り入れやすい素敵なヘアスタイルを紹介します。
ストレート
（出典：ミドルエッジ）
90年代初期はバブルの残り香がまだまだ感じられた時代。当時流行していたのはそんなバブルの名残を残したストレートヘアー。
元々1970年代から女性のロングヘアーはスタンダードな髪型として人気でした、1980年後半から1990年初頭は、髪の毛を同じ長さに切り揃えた、ワンレンことワンレングスをよく見かけました。
更に前髪は薄く、そしてカールするスタイルが流行っていましたね。この髪型をしていた芸能人としては工藤静香さんや浅野温子さんが有名です。
髪先に段差のあるレイヤースタイルとはことなり、重めの印象があるワンレンロングですが、女性らしい透明感もあり美人タイプの女性がよく似合っていた印象があります。
髪をかき上げる仕草が好きだったという人も多いのではないでしょうか。
メッシュ
（出典：ミドルエッジ）
髪型の一部をゴールドやシルバーに脱色するメッシュも90年代にギャルやギャル男を中心に流行しました。
コギャルと呼ばれる女子高生が、日焼けサロンできつめに焼いた肌と目の周りを白く塗ったヤマンバメイクとメッシュはセットで取り入れられていました。
特に渋谷にいるギャルがメッシュをしていた印象があります。現在ならハイライトと呼ばれる髪の毛を別のカラーで明るくする手法も、メッシュを見てきた世代からするとどこか懐かしくもありますね。
90年代はファッション誌もストリート寄りになってきた時代で、ギャルファッションを中心に載せていた雑誌「egg」も人気。写真を撮る時のeggポーズも大流行りでした。
オンザ眉毛（オン眉）
（出典：ミドルエッジ）
オンザ眉毛とは、前髪を眉毛の上でバッサリと切り揃えたヘアースタイル。現在だと前髪パッツンとも言われています。
オンザは英語の「on the」を意味しています。オンザ眉毛で当時有名だったのは、なんといっても篠原ともえさんでしょう。お団子ヘアーにカラフルなデコラティブファッション、厚底スニーカーにランドセルといったスタイルは当時としてもかなりぶっ飛んだファッションスタイルでした。
それでも「シノラー」と呼ばれるフォロワーを多数生み出し、原宿系のファッションリーダー的な立ち位置でもありました。
でも篠原さんの画像を見返してみると、前髪は眉毛のだいぶ上で切り揃えられており、オンザ眉毛というよりもアボーブ眉毛といった感じです。
篠原さんが初登場した時は当時としても大分衝撃的でしたが、現在は素敵な大人の女性になっていることにも驚きました。
ワッフルパーマ
（出典：ミドルエッジ）
90年代に流行ったのがワッフルパーマ。ワッフルアイロンでロングヘアーに波状にウェーブを作ったワッフルパーマはカジュアルな女性らしさを演出してくれました。
海外では80年代に流行していましたが、日本ではデビュー時のPUFFYがワッフルパーマをしていたこともあり90年代に大流行しました。
90年代のワッフルパーマはロングでラフなスタイルが特徴的。
ざっくばらんな親しみやすさに溢れていて、顔周りの髪が優しく揺れます。適度にルーズな印象なので大人な女性でもフォーマルにならず、デニムなどのファッションとよく合っていました。
シャギー
（出典：ミドルエッジ）
毛先をシザーやすきバサミで細かく削いで毛先に動きを付けるシャギーも90年代に流行したヘアースタイル。
カットラインをあえて不揃いにすることでラフな雰囲気と軽さを作り出します。
1996年に大ヒットしたフジテレビ系ドラマ「ロングバケーション」で主演の山口智子さんがシャギーのロングヘアーだったことで、この髪型も若い女性の間で大流行しました。
1997年のドラマ「ラブジェネレーション」に出演していた松たか子さん、10代のカリスマになりつつあった安室奈美恵さんもシャギーヘアーを取り入れていました。
90年代前半に流行った黒髪のワンレンロングとは一転、90年代中ごろから後半は毛先に段差をつけて動きを付けるシャギー＆レイヤースタイルと茶髪が流行しました。
ショートカット
（出典：goo）
今では清純やピュアの代名詞的なヘアスタイル、ショートカットも90年代に大流行しました。この髪型を流行らせたのはなんといっても広末涼子さんでしょう。
1998年にドコモのCMに出演、現在も女優やタレントとして活躍をしている広末さんはデビュー時からずっとショートのボブヘア。
80年代に流行ったショートカットは松田聖子さんに代表されるようにアイドルや清純さを感じさせてくれる髪型でした。
しかし、時代は90年代に入ると黒髪のワンレンロングがドラマの影響もあって流行になるなど、長い髪の方が女性らしい風潮になっていきます。
80年代後半から90年代初頭でのショートカットは、家庭に入った主婦や部活に入っている学生の印象が強くありました。
清純で爽やかなイメージの広末さんの登場により、ショートカットは一気に大流行。シンプルながら可愛さもバツグン、元気な女性をアピールできるヘアスタイルに変貌、現在も大人気の髪型です。
まとめ
90年代に流行ったヘアスタイルは個性的でありながら、当時の若者の等身大の気持ちが感じられます。テレビや雑誌の影響力が強かったこともあり、おなじ髪型をした人が町中にいたのも90年代ならではですね。
現在ではリバイバルブームも手伝って、90年代のテイストを取り入れたヘアスタイルは人気があります。当時を思い出して90年代風のヘアスタイルにしてみるのも楽しいかもしれませんね。
